16.「ICO(Initial Coin Offering)」

今回は久しぶりの用語解説。
巷で時々話題になる「ICO」を取り上げます。

■ICOって何の略?

PlayStation 2 の名作じゃないですよ?

株式市場において、上場して株を投資家に販売する事をIPO(Intital Public Offering)と言います。

 上場前の株式会社:会社の創立者や親族のみが株を持つ。

IPOを実施:会社の創立者や親族の株を、一部、特定の金額で売り出す。

上場後の株式会社:投資家であれば、だれでも株を持つことができる。

ICOは、上記の仕組みのオルトコイン版、Initial Coin Offeringです。

■オルトコインではどうなるか?

流れは株式市場と同じです。

 公開前のオルトコイン:開発チームのみがプレマインのコインを持つ。

ICOを実施:プレマインしたコインを、一部、特定の金額で売り出す。

公開後のオルトコイン:投資家であれば、だれでもオルトコインを持つことができる。

だいたい同じですね。

■どうしてプレマインしたコインを、わざわざICOで販売するの?

「Ringo」で学びましたね。
PoSを採用した場合、ゲームスタート時点である程度のコインが必要となります。

「fujicoin」で学びましたね。
プレマインは、事前にbitcointalk.orgで宣言する必要があります。

「Auroracoin」で学びましたね。
コインの所在地・使い道が明確である場合は、プレマインは受け入れられます。

ーーー

これらの課題を解決するために、以下のような取引ルール(=ICO)が考え出されました。

(1)bitcointalk.orgでプレマインを宣言
(2)プレマイン総数のうちの一部を、特定金額で投資家に事前販売
   一部は今後のメンテナンス費用として、開発チームへ提供
(3)
bitcointalk.orgで宣言した時間から取引開始
(4)ゲーム開始直後からコインがあるので、PoS形式でも安定稼働
(5)ある程度、オルトコインが安定してきたタイミングで、
ICOコインを投資家に配布
(6)みんな平等で幸せな世界に!
到達できたらいいなぁ

POS形式、あるいはプレマイン100%のオルトコインと、特に相性が良い仕組みですね。

■ICOのリスク

ICOにもリスクがたくさん潜んでいます。

 Case 1:
購入金額が(2)>(3)の場合、割高になります。

 Case 2:
(5)の時期までに(2)>(3)が加速すると、含み損になります。

 Case 3:
(5)を実施する前に開発チームが解散(あるいは払い込み拒否)すると、ゼロになります。

 Case 4:
悪意がないのは重々承知ですが、不具合のために(5)がなかなか実施できないケースがあります。

 Case 5:
今までの傾向を見ると、ICOのコインが手元に来ると、皆様、即売りします。
  ほとんどの交換所は、サーバがパンクして、Walletごと、落ちます。
なので、LinuxでSouceからWalletをコンパイルできるレベルの技術者がいれば、
利益確定のワンチャンスがあるかもしれません ないかもしれません

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ワタクシはLISK/WAVES/ZcashのICOに参加しました。
以後は、睡眠時間を確保するため、精神の安定を保つため、見送ることにしました。

 

アレはお祭りではない!

 

戦争に近いナニカだ!!

 

■ICOを探したい!

ここを見ておけば、おおむね把握できます。

https://www.icocountdown.com/

 

自己責任ですよ!

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さて次回。
国産オルトコイン紹介に戻って、CPU特化型「Bitzeny」さんを予定しています。
ついでにASIC問題にも触れられると良いなぁと。

それでは!

17.「Bitzeny」へすすむ

 

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