4.「PoW (Proof-of-work)」
ビットコイン、オルトコインを調べていると必ず目にする「PoW」の文字。
今回はこちらの説明です。
ちょっと長くなりましたが、お付き合いください。
■ブロックチェーンは「承認された取引の積み重ね」
PoWの解説をする前に、ブロックチェーンの詳細など。
(1)ブロックチェーンが始まると「最初のブロック」が作られます。
(2)取引が発生すると、その内容はブロック内にギュギュギュっと詰め込まれます。
(3)詰め込まれたブロックは「自分が不正を働いていない事」を、「なんらかの方法」で承認してもらいます。
(4)承認を受けたブロックに含まれる取引は確定します。以後、削除、変更することはできません。
(5)次のブロックが用意されます。
(6)上記(2)に戻ります。
上記操作をぐるぐると繰り返し、ブロックを鎖のように繋げていきます。
ここで、昨日発生した取引を無理やり改ざんしようしたと仮定します。
すると、該当時間から今までの間に発生したすべてのブロックに対して、上記(2)~(6)をやり直さなければなりません。
さらに、過去とは異なる人物が1度でも(3)を実施してしまうと、改ざん前とは異なる現在に辿り着いてしまいます。
Welcome to パラレルワールド!
あなたのコインは消えてるよ!
改ざんによる利益確保の難易度が高すぎて、結果として安全性が担保されてしまうステキな仕組み。
これがブロックチェーンです。
■「なんらかの方法で承認」って?
はい、良いところに気がつきましたね。
参加者全員が納得できるのであれば、承認する方法はなんでも良いんです。
サイコロでも、駆けっこでも、
じゃんけんでも、あみだくじでも、おはじきでも、
YES!でも、yay!でも、どんどこわっしょーい!でも
な~んでも良いんです。
■PoW(Proof-of-work)
ビットコインが採用している承認方法がPoWです。
直訳「働き者が証明する」良く分かんないですね。
ビットコイン/アルトコインの世界では「働き者=計算能力が高いもの」です。
では、潤沢に用意された計算能力を何に使うのか?
数当てゲームです!(`・ω・´)
■ビットコインは数当てゲーム?
「SHA-256」と呼ばれるハッシュを利用したお題を出して、最初の正解者にビットコインをプレゼント!
更に正解者は、上記(3)の承認を実施した上で次のブロックを用意できます!!
(エラーしたら権利放棄したとみなして、再抽選!)
数字を早く見つけたもの勝ちです!
1台より10台、10台より100台、100台より1000台のPCを持っている人が有利です!
さぁ、PCが焦げ付くまで全力で数値を並べよう!
レッツ資源のむだづかい!
■Litecoinも数当てゲーム?
はい、こっちも数当てゲームです。
ただし、利用するハッシュ計算式は「scrypt」と呼ばれるものです。
「SHA-256」と「scrypt」の違いは、「きのこ」と「たけのこ」みたいなものです。
チョコ「X11」やポテト「EtHash」
クッキー「cryptNight」せんべい「Equihash」もあります。
モナコインの「Lyra2REv2」は採用者も少ないし、和菓子かな?(※個人の感想です)
こだわりはじめるとキリがありませんが、「お菓子を食べている」(=PoWを行う)という部分では一致します。
さらに大きな枠でみると「おなかを満たす」(=何らかの方法で承認する)という目的も達成します。
■数当て以外の承認方法もあるの?
あります。
「おなかが満たせる」なら、別に「お菓子」じゃなくてもいいんです!(オルトコイン的思考)
■「Po●●●」(Proof-of-●●●)
研究は現在進行形で行われています。
稼働実績が確認できるものを少しだけご紹介。
・PoS (Proof of Stake):PeerCoin、Ethereum(将来的にPoW→PoSを明言)
・POB (Proof of Burn):XCP
・Delegated Proof of Stake (DPOS):Bitshares、Lisk
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さて次回、世界初のPoS採用コイン、Peercoinに行きます。
MonaCoinは、もうちょっとだけ待ってくださいね。
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