10.「Monero」
今回のオルトコインは、PoW「CryptoNight」採用の「Monero」さんです。
エスペラント語で「コイン」の意味だとか。
人工言語:エスペラント語!
・・・そろそろ気がついた方も多いかと思います。
仮想通貨開発者の皆様、大真面目な顔をしてますが
漫画みたいなネタをアチコチに仕込みます
英語勉強方法のひとつとして、ホワイトペーパーやドキュメントを読んでみるのも面白いです。
■Monero のキーワード
・非中央集権
・発行上限値がない
・半減期の概念がない
・匿名性がすっごく高い、マジ高い
・PoW(Proof-of-work)
・CryptoNight
・ブロックチェーン
こんな感じですね。
PeerCoinとDashの中間みたいな感じかなと思います。
■Monero のブロックチェーン
公式がブロックチェーンを公開しています。
https://moneroblocks.info
いつもの「1」を入力すると「2014-04-18 10:49:53 UTC」が出てきます。
DASHと同じく、比較的、古いコインといえます。
■「CryptoNight」
PoWのハッシュ計算方式のひとつです。
お菓子の中のキャンディです。
結局、やっていることは数当てゲームです。
「CryptoNight」の特徴は「ワンタイムリング署名」を使っている点です。
もう少し細かく説明すると、以下です。
リング署名:
・「CryptoNote」にて定義された、セキュアな署名方式。
・「Bytecoin」がこちらを採用。
ワンタイムリング署名:
・リング署名に利用するキーを、(ワンタイムなので)毎回、使い捨てにする方式
・「Monero」はこちらを採用。
■リング署名「CryptoNote」
正直とんでもなく難しかったので、ここでは概要だけ。
(1)通常の署名はこうなります。
Aさん Privateキー → 署名 ■ 確認 ← Aさん Publicキー
Publicキーで確認ができた場合、送信元がAさんだと判明します。
(2)リング署名は「グループに所属していること」のみを確認するため、送信元が誰かがわかりません。
Aさん Privateキー → リング署名
Bさん Privateキー → リング署名 ■ 確認 ←Aさん+Bさん+CさんのPublicキーをすべて入力
Cさん Privateキー → リング署名
(3)1つのブロックに、複数の取引が含まれた場合、さらに追跡が困難になります
ーーーブロック開始ーーー
Aさん Privateキー → リング署名
Bさん Privateキー → リング署名 ■ 確認 ←Aさん+Bさん+CさんのPublicキーをすべて入力
Cさん Privateキー → リング署名
ーーー
Cさん Privateキー → リング署名 ★ 確認 ←Cさん+DさんのPublicキーをすべて入力
Dさん Privateキー → リング署名
ーーーブロック承認ーーー
質問:
Cさんは短期間に10と20の取引を行いました。
10の取引が含まれるのは■ですか?★ですか?
回答:
わかりません!
■ワンタイムリング署名「CryptoNight」
リング署名「CryptoNote」で説明したPrivateキーとPublicキーをひとつの取引ごとに使い捨てにします。
オンラインゲームに例えると、ログインする毎にパスワードが強制的に変更されるみたいなもんです。
(ランダム文字列、しかも長い)
もし、何かの間違いでパスワードが発見できたとしましょう。
さぁ、リング署名による送信元が不明問題と、どうやって戦いますか?
これが「Monero」における「匿名性がすっごく高い」カラクリです。
DASHと異なる実装していますが、結果として同じ用途に使われる点が興味深いですね。
■もっと詳しく知りたい場合は?
bitcointalk.orgのmonero(公式)さんがシンプルにまとめてくれています。
https://bitcointalk.org/index.php?topic=583449.0
なんだこのラストダンジョン
ーーーーーー
ごめんなさい、正直、Moneroさん舐めてました。
かるーい気持ちでテーマにした結果がこのザマですよ。
「CryptoNight」は魔境です。
正直、解説の前提として求められる知識が多すぎて、途中で心が折れかけました。
考え出した人達、すごいよコレ!
さて次回。
PoW仲間が増えてきたところで、用語解説に戻って「マイニング」に行ってみましょうか!
11.「マイニング」へすすむ